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「仮面の妖精」岸本景子先生感想。

ピュアロマンス

今回は岸本景子先生「仮面の妖精」(原作:スーザン・フォックス)を紹介します。

個人的オススメ度:★★★★☆(4.0)

あらすじはこちらです。↓↓

ハリウッドから牧場の共同経営者としてやって来たゾーイ。牧場主J・Dはそんなセレブに牧場の仕事が務まるわけがないとゾーイに冷たくあたるが、彼女の手綱さばきと最高級の笑顔は、みんなを一瞬で虜にした。だが、大地に根づき暮らすJ・Dは、彼女の偽りの笑顔の奥のもうひとりの彼女の存在に気づいていた。一方、ゾーイも彼の瞳に見つめられるとすべてを見透かされているよう感じた。彼に惹かれてはダメ! 私の本当の目的を知られれば、嫌われるに違いないから。

岸本景子先生は過去に「ティアラよりも輝く日」を紹介させていただいたことがあります。
傲慢系ヒーローのお話が多い印象です。
ただ、このお話も若干ヒーローが強引めではありますが、傲慢というほどではなかったです。
ヒロインも悲しい生い立ちを華やかな仮面で隠しながらも健気で、読んでいて好感が持てました。

ヒロインは>実母が実父との間に婚前に授かった子で、シングルマザーとなった実母からハリウッドスターの養父母に育てられた女性
スターの虚構の幸せな家庭の演技の陰で精神的に虐待されており、実両親を懸命に探していた健気な女性です。

ヒーローは華やかな世界に憧れて別れた元妻に法外な慰謝料を取られ女性不信になっているが、無骨な優しさを見せるカウボーイ。
こういう傷ついた過去がありつつも無骨で優しいヒーローって好きです。
一度ヒロインに対しても不信感から入るけど、好きになってしまうと一直線というか。
ギャップのあるキャラクターっていいですよね。

お話にはヒロインの実の妹弟や実父も出てきます。
妹弟がまた素直でかわいくて好印象。
ただ、実父がヒロインからと見せかけたヒロイン養母からのひどい手紙を信じ、実母を愛するあまりヒロインを責めたてるのが読んでいていたたまれなかったですね。

ネタバレですが、ヒロインのモノローグに
『実母と私の人生を破壊したのはこの人…なのになぜ私を一方的に責めつづけるの…!?』
というのがあります。

本当にその通りなのですが、こういうときに冷静に実父の瑕疵に気づき、ちゃんと怒れるのは賢いなと思いました。
読み手としては冷静にそう受け取れることも、実際には大きな声を出されると委縮しちゃうとか、相手の勢いに負けてしまうことあると思うので。

また、ヒーローが自分と距離を置こうとしていると気づいたヒロインの対応。
賢いというか理が勝ちすぎているからこういう行動に出たのかと再読してわかりました。
自分にはない賢さを持ったヒロインなので、初読ではわかりませんでした…(バカですね)。

健気で理が勝ちぎみなヒロインと無骨で優しいヒーローはもちろんよかったですが。
ヒーロー宅の家政婦や牧場で働く人々、ヒロインの妹弟なども脇役も印象が良く、読んでいて楽しかったです。

前々回前回とシングルマザー&シークレットベイビーの話が続いたのですが、実際に女性一人で子どもを育てるのは難しいですよね。
ヒロインの実母のように子どもを手放すことになることが多いのでは、と思います。

このお話はある意味、前々回、前回のヒロインが別の道をたどった末の次世代のお話で。
お話の中のこととはいえ養父母の虐待があったり小さい頃から実両親を慕い探しているヒロインを見るにつれ、どんな形であっても子どもは愛ある家庭で育ってほしいと思いました。

恋愛ものとしても面白かったですし、ヒロインの家族の物語としても楽しめたので、星4つとします。
岸本景子先生は他にも好きなお話があるので、折を見て別のお話も紹介したいです。

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