「眠れぬ夜はボスと」小林博美先生感想。

今回紹介したいのは小林博美先生の「眠れぬ夜はボスと」（原作：ジュリー・コーエン）です。

個人的オススメ度：★★★★☆（４．０）

ここであらすじです。↓

父親と婚約者を同時に亡くした令嬢アンディ。父の会社は倒産、多額の負債が残される。どん底の彼女はなりあがりの実業家ライナスに屋敷を売却することに。血も涙もない辣腕ぶりで知られる彼がさらに提案してきたのは――私と母に住まいを用意するかわりに、秘書になれですって!?　彼がそばにいるとなぜか落ち着かない気分になるのに…。しかし、他に選択肢なんてなく、屋敷の片隅に住むことになる。彼の目的は上流階級の世界をアンディもろとも手に入れることで!?

小林先生の漫画は、とにかく絵が綺麗で華やか。
背景も小物も細やかなところまで美しく、華やかなハーレの世界観にするっと入りこめます。

ハーレは原作ありきなので、ときどき「どうしてこんなヒーローに惹かれるの！？」とか「こんなご都合主義ありえない！」
というお話もありますが。

小林先生ならまあいいかとか思っちゃう。
お話がイマイチでも絵が美しいと5割増で評価しちゃうんですよね。

とは言いながら、ハーレのコンセプトにマッチするからかお話が上手だからかわかりませんが。
元々絵は好みじゃないのにハーレでハマったって漫画家さんもいます。

昔の少女漫画っぽい絵柄とか苦手だったのに、今じゃ絵柄だけでムリ！　ということはほとんどなくなりました。
好きな漫画家さんがいっぱいいすぎていろいろな方を紹介したくてうずうずしています。

お話はハーレにしてはドラマチックな展開が少なめで、穏やかに展開していきます。
心情が丁寧に描写されていて好感が持てるし、ヒーローは優しくヒロインやヒロイン母を見守っていて素敵ですね。
強引かもだけど優しいヒーローです。

ドラマチックな怒涛の展開！
みたいなお話もいいですが、こういう穏やかなお話もしみじみ癒されますね。
幸せな二人の未来が見えるようないいお話です。