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「罪深きワルツ」さちみりほ先生感想。

ヒストリカル

今回はさちみりほ先生の「罪深きワルツ」(原作:ポーラ・マーシャル)を紹介します。

個人的オススメ度:★★★★★(5.0+α)

元々学生時代から名前と絵柄だけは知っていたのですが、ハーレでここまでハマることになるとは思いませんでした。
新刊が出てると即買いしてしまう漫画家さんの一人です。

ここであらすじです。↓

「私と結婚していただきたいのです」レベッカは“財産狙い”の結婚詐欺師と噂のウィルにそう切りだした。見せかけの夫をつくること。それは莫大な遺産を相続したせいで舞いこむ縁談に困り果てた彼女の苦肉の作戦だった。男をよせつけない“氷のレディ”からの突然のプロポーズにウィルは驚くが、亡き父の借金を返済してもらえるのはありがたい。監獄送り寸前の評判も払拭できればロンドン社交界にかえり咲くこともできるだろう。かくして一大偽装結婚は動きだし…!?

今回は過去の時代を舞台にしたヒストリカル作品を紹介します。
繊細で華やかなさちみりほ先生の絵がお話の世界にぐいぐい引き込んでくれます。
建物やドレス、小物などとても素敵です。

あらすじだけ読むとヒーローはろくでもない男のようですが、実際の彼はヘタレとはいえ優しくていい男なんですよね…。
とても勤勉で働き者で、父親の借金がなければ財産狙いの結婚なんて到底考えなかったと思います。
最初財産狙いで結婚しようとしていたサラに対しても、好きになれないことに罪悪感を感じていて。
女性に対して優しく相手の意に沿うように接していた彼が、ヒロインへの気持ちに戸惑うところなども説得力があると思います。

ヒーローだけでなく、氷のレディと言われるヒロインの心情も丁寧に描かれています。
ただ飾りだけの夫が欲しかったというヒロインですが、当初財産目当てでサラに求婚していたヒーローの、打算を上回る本来の彼の優しさに惹かれていたというのにも説得力があります。
ヒロインの心の傷に気づくこともないまま、ヒーローの在り方が自然とヒロインを癒していくというのがとっても素敵です。

ヒーローを支える執事さんや友人、ヒロインの侍女も悪役である山賊のボスさえも、魅力的に描かれていますね。
脇役が魅力的なところもさちみ先生の作品の好きなところです。
お話に厚みが出てくるんですよね。

ネタバレになりますが、ヒーローはただ父親の借金を抱えていただけではなく、病気の妹と母を匿うためにロンドンに出てきたんですね。
ヘタレとか優男とか言いますが、家族を守るため一人で矢面に立つ強い男でもあります。
新婚旅行で山賊に襲われても、何度殴られてもヒロインを背にダウンしなかった心意気。
大事な人を守り抜こうとする気概が彼の本当の魅力だと思います。

ヒストリカルの王道的なお話ではありませんが、ヘタレでありながら男気のあるヒーローと心に傷を負うヒロインの素敵なラブストーリーでした。
話の展開はドラマチックでありながら軽やかで、何度も読み返してしまいます。

さちみ先生のお話はどれもハズレがないのですが、特に大好きな作品です。
ぜひ一度読んでいただきたいと思います。

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