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「伯爵のプロポーズ」桜はるひ先生感想。

ロマンス

今回は、桜はるひ先生の「伯爵のプロポーズ」(原作:トリシャ・デイヴィッド)を紹介します。

個人的オススメ度:★★★☆☆(3.0)

こちらはベタな契約結婚モノなのですが、ツッコミどころ満載。
ハーレ的な癒しとは違う意味で楽しめたお話です。

あらすじはこちらです。↓

テッサはイギリスに向かう飛行機のなかで、隣席の男性から突然プロポーズされた。彼はドルストン伯爵チャールズ・キャメロン卿。6週間以内に結婚しなければ財産をひき継げないという。テッサには茶番につきあっている暇はない。事故死した妹夫婦の遺児にかかわるトラブルを抱えているのだから。事情を話すと、意外にもチャールズはてきぱきと解決に向けて動いてくれた。なんて頼りがいのある人だろう。だけど財産のために結婚しようとする人なんか信用していいの!?

ヒロインは甥を助けるためにイギリスへ向かう飛行機でヒーローに出会い、初対面の彼にまさかの機中プロポーズをされます。
魅力的なヒーローですが唐突過ぎる申し出をヒロインは断ります(当然ですよね)。

ですが、ヒロインの宿を探し出し宿主に言い寄られるヒロインを助けたり、会いに行った甥に不自然な接し方をする妹の義母に対して宣戦布告するなど、様々な手助けをしてくれます。

ここでヒーローが素敵! と思うか、ヒロイン抜けすぎてない? と思うかですよね。
わたしは後者で、安宿の件はともかく、甥を助けるために来てるのに、洞察力に欠けすぎじゃないかと思うんですが。

対するヒーローは魅力的で行動力もあり、プロポーズの際に便宜結婚だとヒロインに正直に言ってくる点でも誠実です。
ただ、冷静に考えると宿を探し出して訪れるなんてストーカーじみてますよね。

そしてそんなヒーローについていってしまうヒロイン…大丈夫なのか?

徐々にヒーローに惹かれていったヒロインは結婚を決めるものの、妹の義母にヒーローがかつてプレイボーイだったことや便宜結婚で得る莫大な財産のことを明かされ。
不信感を抱いてヒーローの元を去ることにします。

便宜結婚であることを聞かされていたのに、妹の義母から財産の話を聞いて『聞いてない…』って思うのが不思議
魅力的なヒーローならかつてプレイボーイだったとしても納得だろうに、なんかネジ飛んでるなって印象なんですよね。

純粋で人を疑うことを知らないヒロイン自体は嫌いではないのですが、このヒロインは純粋というより頭が足りてないと思ってしまいます…。

ではなぜこのお話を紹介したかというと、ツッコミどころ満載なまま読み進めていき、最後に二人が再び愛を取り戻すところが漫画的に面白かったからです。
真面目にこれやっちゃうの? 的な荒技を漫画で見せられると破壊力満載です。

原作者さんが真面目にハッピーエンドラブロマンスとして書いていたならある意味すごいと思ってしまいます。
わたしとしてはツッコミどころ満載ですが、それでも二人とも幸せならいいんじゃない? という感じです。

あと、これは笑いとかじゃなくてヒロインの甥が可愛かったです。
ときどき子どもの描写が可愛くないお話もありがっかりするので、子どもが可愛いとそれだけで癒されますね。
ラブロマンス的にはイマイチだったけど読み物として読めたのは、絵が綺麗だからというのもあるかもです。

評価は3.0
本格的な甘いラブロマンスを求めるなら不向きですが、ちょっとやさぐれた気分? なときには思いっきり「あり得ないし!」とツッコミを入れまくれるお話としてアリだと思います。

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