「美しい夢をあなたと」岩崎陽子先生感想。

今回は、岩崎陽子先生「美しい夢をあなたと」（原作：オリヴィア・ゲイツ）を紹介します。

個人的オススメ度：★★★☆☆（３．０）

岩崎先生の絵は美しく、漫画的というよりは写実的でリアリティがあります。
お話も硬派というか、甘さが低めな感じ。
このお話はお医者さんのお話なので、より硬派な印象がありますね。

あらすじはこちらです。↓

彼が愛してしまったのは、亡きいとこの婚約者――。アルゼンチンの病院でカリスマ的な尊敬を集める医師のアルマンド。恋人のディエゴのつてで彼のもとで働くことになったローラは、新しい人生への希望で胸をふくらませていた。だが、実際のアルマンドは初対面から傲慢な態度で挨拶も返さず、ローラを現場に出そうともしない。こんな人に憧れていたなんて！　ローラはまだ気づいていなかったのだ、アルマンドの瞳の奥に彼女への欲望の炎が燃えていることに…。

そんなわけで、甘さ控えめの岩崎先生。
ストーリー展開がよければ逆に恋愛が光るのですが、このお話はヒロインが若干無茶し過ぎだし展開が急すぎる印象があります。

ヒロインの婚約者はヒロインと車で別れ話をしていたときに逆上して事故を起こし亡くなり、ヒロイン自身も事故でヒーローに命を救われます。
かなりの重傷なのにすぐに退院して医療現場に戻ろうとしたときにはじめて妊娠していることがわかります。

ヒーローはヒロインの恋人と従兄弟同士、子どもを守るため便宜結婚を申し込みます。
ヒロインは当初便宜結婚を拒否しますが、仕事で乗った飛行機が墜落しそうになり、命の危険を感じたときに子どもを守りたい一心で便宜結婚に同意します…。

ここまででもかなり怒涛の展開ですが、その後もヒロインがピンチに陥ったりすれ違ったりととてもせわしない印象。
急展開が好きな方にはいいかもですが、ちょっとわたしには追いつけない部分がありました。

キャラクターを見ても、ヒーローはどこかぶっきらぼうでも不言実行という感じでわたしは好きですが、ヒロインは無鉄砲すぎるかなという印象。
医師としての正義感が強いのかもですが、妊娠しているのだから自らの身の安全を確保するのはとても大事だと思います。

ストーリー展開が急すぎるのと個人的にヒロインに共感できない残念さはありますが、ヒーローが素敵なのと絵が綺麗なので★３つです。
今度はもう少し展開の緩やかな作品を読んでみたいと思います。