今回は長崎さゆり先生「情熱の烙印」(原作:ナリーニ・シン)を紹介します。
個人的オススメ度:★★★☆☆(3.0)
長崎さゆり先生の作品は独特の色気がありますね。
こちらでも何度か作品を紹介しました(こちらをご参照ください)。
つい作品を見つけると読んでしまいます。
あらすじはこちらです。↓
ゲイブ・デュモンと言えば、このあたりで知らぬ者はない。ゴージャスな大富豪で、広大な牧場をあちこちに有する大事業主だ。デュモンの生家の隣に住むジェスは彼にプロポーズされたが、それはロマンスでもなんでもない。借金を肩代わりしてもらう代わりに、彼が独身を通す口実づくりの1年限りの契約結婚だったのだ! 亡き両親が愛した土地を守るにはそれしかないと、結婚を決めたジェスだったが、それは彼との極めて危険で熱い夜の始まりだった…!
こちらは大富豪との契約結婚モノかと思いきや、かなり込み入ったお話ですね。
個人的にはヒーローの過去の傷については同情の余地は多分にありつつも、過ちは許しがたいです。
重要なネタバレを含む感想ですが、『生まれてはいけない子ども』は存在しないと思いますが、授けてはいけない命ってあると思うんですよね。
子ども側からすれば自分の命が奪われるなんて理不尽極まりないと思いますし。
深刻な事情がある子どもが生まれるようなことをそれを知っている男女がしてはいけないだろう、ということです。
苦労するのは子どもなんですから。
なので、このお話のヒーローに関しては傷があまりに深かったとしても、それは人としてしちゃいけないことじゃないの?
という気持ちが強くてモヤモヤした読後感があります。
ヒーローに対するモヤモヤが強すぎて、ヒロインに対する感想があまりないです。
むしろ、ヒーローに思いを寄せていたけれど、結婚式でヒロインを美しく変身させヒーローをサポートしていたシルビーが健気だなあと思ったくらいです。
ヒロインよりシルビーが好きかも。
『過去に決定的な過ちを犯し、さらに過ちかもしれない愛を抑えられないヒーロー』を痛々しく守ってあげたいと思えるか。
それとも倫理的に許せないと思うかで感想の分かれる作品だと思います。
個人的には結果よければすべてよし、愛がすべてを許す、みたいな姿勢はどうかなと思うので、評価は★3.0です。
ストーリー面のマイナスが大きいので。
長崎さゆり先生でなければ2点台ですね。
ちなみに、ハーレは漫画家さんによってけっこうアレンジがあるそうなんですが。
この作品のレビューを読んでみると、ヒロイン母へのヒーローの乱暴な展開などは原作にはないよう。
そうなると、好きな漫画家さんなんですが、この話に関してはアレンジがかなり受け入れられがたい(少なくともわたしにとっては苦手な)方向に行ってしまったのかなあと残念な気持ちはあります。
お話はそんなわけで好きではないのですが、長崎さゆり先生の雰囲気は味わえてよかったです。
好きではないお話はオススメしにくいですが、長崎さゆり先生ファンは一度読んでみてもいいかもしれません。
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