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「涙がかれるまで」小林博美先生感想。

ロマンス

今回は小林博美先生の「涙がかれるまで」(原作:タラ・テイラー・クイン)

個人的オススメ度:★★★★★(4.5)

あらすじはこちらです。↓↓

『この子が幸せになるなのなら、私自身の幸せは望みません…』。ジェニファーが、たった16歳で生んだ娘。その子を手放さざるを得なかった時、彼女は心に固く誓った――…。12年後…会社経営者として一心不乱に働くジェニファーの前に現れた、魅力的な男性ブライアン。だが、彼の目的は、竜巻の猛威で家族を失った義理の姪ニッキーの“本当の母親”を捜すことで!?

小林博美先生のお話はこのブログでもいくつか紹介していますね。(過去の小林博美の紹介作品はこちら
絵が美しいのでそれだけで購入の価値ありという感じです。

家庭環境が不遇だったヒロインは、幼い恋で授かり産んですぐに手放した娘を思い自分を罰しながら生きてきた女性。
父の会社を大きくし、従業員を家族のように大事にする経営で経営者として成功しています。

ヒロインが毎日思い続けていた娘は竜巻で育ての家族をほとんど喪っており、唯一竜巻に遭わなかった叔父の世話になっています。
本当の母親を探したいと言う姪の希望でヒロインを探し当てたヒーローは、生まれたばかりの姪を捨てたヒロインがどんな女性か確かめるためにヒロインに近づく…というお話です。

まず、このお話はヒロインが素敵ですよね。
父親に愛されずに子供も手放したのに、父に認められたくて頑張ってきた努力家です。
従業員に尊敬されている経営者となっていてすばらしいです。

ヒーローも亡くした姉の養女である姪の本当の望みを知らないまま、複雑な気持ちを抱きながらもヒロインを探し当てる優しい男性。
ネタバレですが、ヒロインの娘も母を探したいというのは自由人だったヒーローの負担になりたくないという気持ちからで、辛い思いをしているのに健気だなと思います。

ヒロインの親友夫婦もヒロインを優しく支え、みな思いやり深いキャラクターばかりです。
ヒロインの娘への深い愛情をはじめとして、キャラクターがみな自分以外の誰かを大事に思う美しい心の持ち主ばかりだったので、読んでいて癒されました。

評価は4.5。
折に触れて読み返したくなる作品です。
まだまだ好きな作品がいっぱいあるので、また小林博美先生のお話を紹介したいと思います。

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