当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

「疎遠の妻、もしくは秘密の愛人」さちみりほ先生感想。

ヒストリカル

今回はさちみりほ先生「疎遠の妻、もしくは秘密の愛人」(原作:クリスティン・メリル)を紹介します。

個人的オススメ度:★★★★★(5.0)

さちみりほ先生の作品は新作を見つけるたび即買い必須。
このブログでも何度も紹介させていただいてます。
こちらをご参照ください)
今回もヒストリカルでページも長く読み応え十分でした。

あらすじはこちらです。↓

初恋の伯爵、エイドリアンと結婚したエミリーは幸せだった。けれど挙式後、夫はロンドンへ行ったきり帰ってこなくなった。そうして3年が過ぎたある日、夫の従弟がやって来て、跡継ぎが生まれないなら爵位も所領も従弟のものになると言う。エミリーは思わず口走った。「私のお腹には伯爵の子がいます」と。こうなったら早急に跡継ぎをもうけなければならない。歓迎されないことを承知でロンドンへ向かったエミリーは、夫が戻らない、衝撃の理由を知る。

さちみ先生のお話はヒーロー、ヒロインが魅力的なだけでなく、脇役もすごくいい味を出していますね。
今回のお話で一番魅力的なキャラクターはヒーローの執事。
「罪深きワルツ」のヒーローを何となく思い出しました。
優しくて長髪なところが若干キャラかぶってるだけなのですが。

ヒロインもヒーローの領地をうまく切り盛りしながらずっと彼を待ち続けていて。
こういうしっかり者ヒロイン好きですね。
その点ヒーローは最初の印象がどうしてもよくないですが、ちゃんと現実に向き合って立ち直っていくところが強く人間味にあふれていると思います。

ストーリー展開はベタですが、魅せ方のうまさでぐいぐい引き込まれます。
絵も華やかで絵だけで見てもとても綺麗なのがいいですね。

ヒロインがヒーローと会うために特別な装いをして再会するところの一枚絵の華やかさといったら。
ため息が出ちゃいましたよ。
ヒストリカルは特に、こういう一枚絵が美しくないと一気に読む気をなくしちゃうんですよね(わたしだけでしょうか…)。

ここからはネタバレですが、戦場でのケガが元で視力を失いかけており自暴自棄になっているヒーローをそうとは知らず待ち続けていたヒロイン。
ヒーローはヒロインを愛しながらも、その愛がゆえに光を失う自分とともに生きてほしいということはできません。
ヒロインはヒロインの視力がほとんど失われていることを逆手に取り、貞淑な妻である自らの正体を隠してヒーローを誘惑して愛されたいと願います…。

もう、ヒロインがけなげですよね。
主人のいない領地を守るためにヒーローを探して見つけたところで自分に気づいてもらえない。
それならばせめて別人としてでもいいから愛されたいという気持ちが本当に切ないです。

ヒーローもヒロインへの愛ゆえに、自分ではなくもっと幸せにしてくれる誰かをと思うんでしょうが、それは男のエゴですから。
ヒーローも悪い人間ではないのですが、個人的にはヒーローの執事のほうがよっぽどいい男じゃないかと思ってしまいますね。

さちみ先生もヒーロー執事に思い入れがあったようで、エンディングでのヒーロー執事がいい味出してました。
原作はそこまで評価が高くないようですが、これだけ素敵なお話になるのはさちみ先生アレンジの妙と言えるでしょうね。

さちみ先生のヒストリカルで好きなところは、ちゃんとハッピーエンドの先も幸せだということが明示されているところ。
前出の「罪深きワルツ」でもそうですが、まさにハッピーエンドラブロマンスの世界です。

さちみ先生のお話にしてはヒロインがヒーローに対して積極的なこともあり、恋愛要素は強めな印象で、話の展開はヒストリカルらしく早くテンポよく読めました。
さちみ先生のお話にハズレはないですが、今回のお話もぜひぜひ読んでいただきたい良作です。

応援クリックお願いします☆
にほんブログ村 漫画ブログ ハーレクインコミックスへ
にほんブログ村


恋愛漫画ランキング

タイトルとURLをコピーしました